業界トレンド
Helper CTO シリーズ 15|保守しないことの隠れたコスト:ダウンタイム、情報漏洩、直せないシステム
「今のままでも動く」と思って節約した保守費は、節約ではなく先延ばしです。本記事は1日のダウンタイム、データ漏洩、変更できなくなったシステムという三つのシナリオを取り上げ、自社の数字を当てはめながら、毎月の保守費と比較する方法を紹介します。
「営業はAを、カスタマーサポートはBを、自分はCをやりたい。エンジニアに聞くと、三つとも実現するには半年かかると言われた。」半年後に振り返ると、三つとも中途半端なまま予算は尽き、問題は一つも本当の意味で解決していません。あなたは決断ができないのではなく、すべての部署が納得する「ものさし」を持っていないだけです。以下の三つの問いが、その「ものさし」です。
優先順位を決めるのが難しいのは、基準を思いつけないからではなく、部署ごとに基準が違うからです。
四つとも正しいのですが、エンジニアの作業時間は一つしかありません。共通の「ものさし」がなければ、結果は「一番強く催促した人の要望が先に対応される」ということになります。技術がわからなくても外注をうまく管理する方法で紹介した「機能ではなく目的をとらえる」という考え方が、優先順位付けの出発点です。まずその要望がどんな問題を解決するのかを問い、それから作るかどうかを判断します。
すべての要望を二つの問いに当てはめてみてください。答えられないものは、一律で後回しにします。
二つの軸を組み合わせると四つの象限に分かれ、それぞれ対応の仕方が異なります。
よくある五つの要望を実際に当てはめてみると、この「ものさし」の使い方がすぐにわかります。
| 要望 | 影響とコスト | 結論 |
|---|---|---|
| 注文の通知メールを自動送信 | 影響は中程度、コストは低く、既存データに影響なし | まず着手 |
| レポートを経理に自動送付 | 影響は中程度、コストは低く、毎月の手作業を削減 | まず着手 |
| 新しい決済方法を導入 | 影響は不確実、コストは高く、資金の流れと照合に影響 | 分解:まず一種類だけ導入し、1ヶ月試す |
| 会員向け特典制度 | 影響は不確実、コストは高く、リリース後に誰も面倒を見ない | 後回し:まず担当者を決める |
| 管理画面を新しいUIに刷新 | 影響は小さく、コストは高く、全ページの作り直しが必要 | 見送り:具体的な課題が出てから検討 |
優先順位付けの本当の価値は、一位を選ぶことではなく、最後の二行を後回しにしたり見送ったりすることにあります。「みんなやるべきだと思っている」のに影響を説明できない要望が、たいてい最も時間を食います。
二つの軸で並べ終えると、多くの人はそこで終わりだと思います。しかし、ほとんど誰も聞かない問いがもう一つあります。この機能がリリースされた後、正常に動いているかを誰が確認するのか、です。先に決めておくべきことが三つあります。
面倒を見る人がいない新機能は、壊れる可能性のある場所が一つ増えるということです。そのコストは完成した時点で終わるのではなく、毎月払い続けることになります。エンジニアの説明が本当かどうかを見極める方法で紹介した五つの質問は、どの要望にもそのまま使えます。
要望リストは伸び続け、事業の状況も変わります。先月一位だったものが、今月は不要になっていることもあります。だから優先順位付けは毎月の定例作業です。
この役割には決まった担い手がいます。Helper CTOとは何かで述べた通り、社内にいない技術責任者のような存在です。外注関係全体をどう築くべきかについては、なぜ外注するのか、どう進めれば正しいのかという記事もあります。
優先順位付けの本当の力量は、やるべき一つを選ぶことではなく、やるべきでないものをはっきり言えることにあります。
新しい機能をどれから作るべきか、その答えはいつも「影響・コスト・誰が面倒を見るか」の三つを合わせて見ることから生まれます。NerdtechnicはHelper CTOとしてお客様のシステムを改善し、開発を継続し、毎月リストを組み直します。最初のステップは60分のシステム健康診断です。コードを見せていただくだけで済み、本番環境のアカウントやパスワードは不要です。3~5営業日以内に、わかりやすい1ページのレポートをお届けします。要望リストが伸びすぎて誰も手をつけられなくなっているなら、そのすべてを持ってきてください。最初の一回は私たちが一緒に並べ替えます。Helper CTO:システム保守プラン。
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